分析ツール ~ヒートマップ
■まえがき
大学の分析指標として、これまで、技術文献の発行数や特許・実用新案の登
録件数といった統計量を可視化しました。
しかしながら、理系すのでやはり技術分野の注目したい。そこで、
・過去10年間の技術文献発行件数を用いたヒートマップ
を作成して、大学の技分術野を可視化して分析したいと思います。
ヒートマップによる可視化はある意味、理系の大学選びでは本質的であり、
なおかつ、より深い分析の方向性を示してくれます。
■ヒートマップとは
ひとつの大学の技術文献発行数データに対して、
横軸 - 2010年~2019年までの発行年
縦軸 - 技術分野(次に説明)
とした技術文献発行数による地図(マップ)です。地図上、
発行件数が多ければ赤(多ければ、より赤に)
発行件数が少なければ緑(少なければ、より緑に)
件数に応じたグラデーションで色づけした地図(マップ)です。赤(暑いイ
メージ)なので、ヒートマップです。
■ヒートマップ事例
a)「東京大学」を題材に作成したヒートマップを事例として示します。表
示が小さくなってしまいますが、こんな感じです。
発行件数の分布が一目でわかります。例えば、
・毎年、技術文献の発行件数が多いのは、一番上の赤い技術分野
「電子物性、磁性、光物性」
・技術文献の発行件数が毎年少ないのは、一番下のグリーンの技術分
「化学工学一般」
とわかります。
各技術分野ではどうなっているは、中間部分のグラデーションでわかりま
す。
b)技術分野をカテゴライズは
が設定しています155にカテゴライズされた分野(分類)で、次の通
り。
c)東京大学のヒートマップの、上位、中位と下位を拡大してみましょう。
■考察
横方向のグラデーションは、
「その技術分野の技術文献発行件数の、年別推移」
縦方向のグラデーションは、
「技術文献の発行件数の多い、技術分野」
すなわち、ヒートマップはその大学における
・今後、リソースを増やしそうな技術分野、減らしそうな技術分野
・他大学と並列表示すれば、差別化技術分野、ストロング技術分野
を知ることができますね。
理系を指向する人なら、大学選びに技術分野の強弱、増減取り入れることが
できる可能性があります。
教員や研究室も、ヒートマップをベースにして、より詳細に調べることがで
き、希望の研究や技術を学ぶため、大学選びのために利用価値が高いと思い
ます。
■補遺
*データベース:国立研究開発法人 科学技術振興機構
*分析ツール :JDreamⅢ 科学技術文献情報データベースサービス
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